
第三セクターは、官民連携のもと、地域に必要な公共サービスの一端を担う重要な存在です。公共施設の多くは、第三セクターが管理運営を担っています。
しかし近年は、人口減少や価値観の変化、利用者ニーズの多様化など、第三セクターを取り巻く環境は大きく変化しています。
こうした状況の中で、「施設運営が思うように進まない」「自主事業の成果につながらない」「新しい取り組みを始めたいのに動けない」といった悩みを抱える第三セクターも少なくありません。
私たちは、道の駅や温浴施設をはじめとした公共施設の運営支援を行う中で、「施設は変えたい。でも組織が動かない」という声を多く耳にします。
その中で感じるのは、「企画がない」「アイデアがない」ことが課題なのではなく、組織が変化に対応しにくい状態になっていることが、本質的な課題になっているケースが多いということです。
今回は、現場で見えてきた課題をもとに、第三セクター経営が変われない理由と、これからの施設運営に必要な考え方についてご紹介します。
変われない原因は「人」ではなく「組織の仕組み」にある
「もっと施設を良くしたい。」
「地域との連携を増やしたい。」
「新しい自主事業を始めたい。」
施設運営の現場では、みなさんこのような想いを持ちながら日々改善に取り組んでいらっしゃいます。
しかし実際には、会議や理事会での協議、自治体との調整などを重ねる必要があり、改善までに数か月、内容によっては年度をまたぐケースもあります。
私たちが現場に入ると、
売場の見せ方を少し変えたい。
館内表示を改善したい。
地域事業者との新しい連携を試したい。
そんな改善案が次々と見えてきます。
しかし、改善の必要性が見えていても、実際に取り組むまでには会議や関係機関との調整を経る必要があり、すぐに実行へ移せないケースも少なくありません。
もちろん、公共施設には説明責任や公平性が求められるため、慎重な意思決定は欠かせません。
しかし、その経験から感じたのは、「人が悪い」のではなく、「仕組み」が変化への対応を遅らせて来たということです。
「決めて動く」ための仕組みができていないのです。
それを繰り返すと、組織は「どんな小さな事でも失敗してはいけない」というマインドに陥ってしまいます。
現場で判断できることと組織全体で判断すべきことを整理したところ、
小規模な改善は以前よりもスムーズに実施できるようになった事例もあります。
売場の見直しや自主事業の進め方など、現場で見えてきた改善を少しずつ実践できるようになりました。
大きな改革を行ったわけではありません。
組織の仕組みを少し見直しただけで、現場の動きが大きく変わりました。
経営改善は「大きな改革」ではなく、小さな改善の積み重ね
「経営改善」と聞くと、組織改革や大規模な事業転換を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし、私たちが現場で成果につながると感じているのは、日々の小さな改善を積み重ねることです。
例えば、
- 利用状況や現場で見えてきた課題を改善へ反映する
- 売場や館内表示を見直す
- 季節に合わせた企画を柔軟に取り入れる
- 地域事業者との新しい連携を試してみる
こうした改善は、大きな予算がなくても実践できます。
一方で、「もっと準備してから」「来年度に検討しよう」と先送りを続けている間にも、利用者ニーズや地域の状況は変化していきます。
民間企業から学ぶべきなのは、利益を最優先にする考え方ではありません。
改善を止めず、小さく実践しながらより良い方法を探していく姿勢です。
公共施設だからこそ、この考え方はこれからますます重要になると私たちは考えています。
地域から選ばれる第三セクターは、変化し続ける組織である
私たちがこれまで支援してきた施設を見ると、継続的に改善を続けている施設ほど、地域から支持される施設へと成長しています。
現場で見えてきた課題に向き合う。
↓
現場で気付いたことを改善する。
↓
失敗を恐れずに、まずはやってみる。
↓
地域事業者との連携を少しずつ広げる。
↓
そして、その改善を組織全体で続けていく。
この積み重ねが、施設の魅力を高め、地域から選ばれる施設へと成長していきます。
第三セクターは、地域の公共サービスを支える重要な役割を担っています。
だからこそ、公共性を守ることに加え、変化する地域や利用者のニーズにも柔軟に対応していくことが求められます。
「変われない組織」ではなく、「改善を続けられる組織」へ。
第三セクター経営に必要なのは、大きな改革ではありません。
現場で見えてきた課題を一つずつ改善し、それを継続できる組織をつくること。
そうした積み重ねが、地域から選ばれ続ける施設づくりにつながっていくのではないでしょうか。

【自治体の皆様、第三セクター・指定管理事業担当の皆様】
施設運営や地域活性化に関する課題をお持ちの場合は、お気軽にご相談ください。
私たちはコンサルティングだけではなく、研修、人材育成、施設運営支援まで一貫して対応しています。単なる提案だけではなく、現場に入り込みながらハード&ソフトの両面から伴走支援を行っていきます。
各地域に新しい価値を生み出すパートナーとして、皆様と共に取り組んでまいります。
【お問い合わせ】
平日:9:00~18:00
休業:土日祝・夏季・年末年始
HP:https://pazuru-marketing.com/
関連コラム
DX R10プロジェクト いろは蔵パーク せいろうkitchen アドバイザー アルビレックス新潟 イベント出展 カルウィルストア クラフトショコラ スタッフ研修 セミナー チョコレート マルシェ ワークショップ 催事 公社 加工センター 助成金 北海道 受賞 商品開発 商工会議所 地方創生 大学 山形 店舗改装 徳島 指定管理 新潟県 日帰り温泉 書籍出版 直売所 研修 第三セクター 自社事業 街づくり 講演 講演会 農産物 農福商連携 道の駅 顧問 高校 鹿児島
